Monday, August 02, 2004

料理修行のUP TO DATE (13)

「ね。ところで『名前』は何にしたの?」

いよいよ明日が当日。という日、最終打ち合わせをしていたKimが思い出したように尋ねた。

ぐふ。よくぞ聞いてくれましたっ! 実はね。こんな話が舞い込む、もっとずっと前から心の中で温めてあったんだ♪

『BUON APPETITO』(ヴォン・アペティト)

『いただきます!』、そして『どうぞ召し上がれ!』を意味するイタリア語。この言葉の響きがずっと前から大好きだった。

今まで想像すらしたことがなかったけれど、そしてたったひとりではあるけれど、これはまぎれもなく『私の』『生まれて初めての』ビジネスである。古い大きなイタリアのキッチンで、ことことと煮えるスープの匂いがするような、優しくて温かいぬくもり。私にとってBuon Appetito は、そんな特別な言葉なのである。

「Sounds good! (いいね!)」

Kim達の賛同を得て、フライヤーや、ビジネスカードにも『BUON APPETITO』の名前を入れることにした。

そして迎えた当日。

午前11時開始に備え、9時少し前に会場となる方の自宅へ伺う。個人宅とは言え、お蝶婦人宅並(?)の門構え、ポーチの中央では噴水が水しぶきを上げ、石畳の車寄せ、その奥にどーんと構える邸内は、中庭のプールをぐるっと囲むように左右全面ガラス張りの扇形に広がっている。我が家の5倍はあるキッチンには作りつけの冷蔵庫、オーブンに電子レンジ。憧れのアイランド(調理をするための独立した作業場)もダブルベット並の広さ。その奥の薄暗い照明の下にはにはワインセラーとバーカウンター。独立したパントレー(食品庫)はおそらく4畳半以上とみた。

あぁ。私にとっては垂涎ものの台所。こんなところで料理したらどんなにか快適で楽しかろう。と思うんだけど、こういうところのマダムは、あまり料理好きな人がいない。ってのも実は定説。

さて。私たち出展者が出店を並べるところは、家族用のダイニングを抜け、プレイルーム(ビリヤードやダーツが置いてある部屋)を抜けたその奥の、な、なんと「体育館」なのであった。

個人宅に、フルサイズのバスケットコート。。参りました。

ううっ。体育館の匂いだ。一瞬本来の目的を忘れ、足元に落ちていたボールを手に取り、中学時代の甘い切ないノスタルジーにタイムスリップする私。その横で、一緒に出店予定の友人は、すでに始まっている場所取り合戦に果敢に参戦していったのであった。

ま、待ってぇ。(続く)

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