Monday, April 12, 2004

料理修行のUP TO DATE (6)

レストラン Siena での忘れられない話。その?。

ある朝、いつものようにルーティンワークをこなしていると、Soo ChefのPhillが話しかけてきた。

「Tomoko、今日のランチのスープなんだけど何がいいかな?」

このレストランではLunch Features としてChefオススメのメニューと、単品で「zuppa del giono (本日のスープ)」を日替わりでサービスしている。いつもだとPhillが決めて、私はその材料分の野菜を切ったり、炒めたり、グリルするという役割分担になっているのだけれど、毎日のことだけに結構パターンが決まってくる傾向にあった。

「そうですね。。確か昨日はトマトベースだったから、クリーム系は? 」

「うーん、けどなぁ一昨日クリームスープだったし。」と、Phill

、、ふーむ。と考え込む私の肩をポンと叩くと、

「そうだ! いい考えがあるよ。今日のスープはTomokoに担当してもらおう。That's a good idea!」

・・へ?

「じゃ、11時までに30人分。頼むわ。」

ちょ、ちょっと待ってよ。

そんなこと急に言われても。せめて前日そう言われてたら、下調べくらいしてくるのに。だいたい私、プレップ(準備係)だし。

芝居でいうところの、照明助手補がいきなり、主人公の相手役をやるみたいなもんじゃない?これ。

呆然とする私を残し、Phillはさっさと自分の持ち場に戻ってしまった。今までの経験からして、これもまた彼の「愛情あふれる試練」だろうということは予想がつくけど、自分の作ったものがそのまんまお客さんのテーブルに並ぶのである。それもSiena というレストランの看板背負って。

時計の針は間もなく10時になろうとしている。時間がない。とにかくとりかからねば。

まず、『本日のスープ』の鉄則としていくつか守れねばならないことある。その一。残っている食材をできるだけ使うこと。そのニ。Food costはミニマムに抑えること。これはメインにはなりえないメニューでありながら、同時に客単価をあげ、食材の回転を良くするというポジションによるものである。そして忘れてはならないその三は、

おいしいこと。

ウォークイン(大型冷蔵庫)をぐるっと見回す。Pancetta(生ベーコン)の端っこがある。ポテト、オニオン、キャロット、、、ああ、これじゃいつもと同じだ。何か、いつもとちょっとだけ違う何か。はないだろうか。(続く)

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